ビジネスマナー講師を目指しているけれど、
- 「どんな仕事なの?」
- 「具体的に何を準備すればいいの?」
- 「仕事はどのように成り立つの?」
- 「興味はあるけれどマナーを教えるなんて自信がない」
などの不安を抱えて前に進めない方に向けの内容です。
航空会社での国際線客室乗務員として17年の経験、ビジネスマナー講師歴23年の実績を活かし、ファーストクラスマインド講師養成講座を開講しています。
- 『ビジネスマナー講師を目指す方からのよくある質問』
- 『ビジネスマナー講師を目指す人のよくある落とし穴』
- 『ビジネスマナー講師の仕事 4つの魅力』
- 『ビジネスマナー講師に必要なスキル・ノウハウ』
について書いています。
ビジネスマナー講師になる方法が全て分かりますので、初めての方でもぜひ読んでみてください。
「ブランドのスーツに身を包み、オープンで話し上手な人がビジネスマナー講師」というイメージを抱いていませんか。
そして、その人たちと自分を比べて「私には無理かな?」と引っ込み思案になってはいませんか。でも大丈夫です!
Contents
1. ビジネスマナー講師を目指す方からよくある質問
ビジネスマナー講師を目指す方が抱えている不安があります。
よくいただく代表的なご質問2つをご紹介します。
1-1.「安定した収入になりますか?」
会社員としてではなくフリーで講師として活動する場合、正直いって最初から安定は難しいと思います。経験を積み重ねて成果が出せれば、リピート依頼がいただけるようになり、営業しなくても安定してきます。
研修会社に登録をして、成果が出せればコンスタントに依頼がくるようになります。
決して甘い世界ではありませんが、あきらめずに継続しコツを掴めばどんどん楽しくなり、収入も増えていきます。
1-2.「自分に自信が持てませんが、講師になれますか?」
自信をつけるには、とにかく登壇することです。
ただ、準備もしないまま登壇するのは危険です。
やり方を知り、トレーニングすれば少しずつ自信が持てるようになります。
登壇していない段階で、自信が持てないのは当然です。経験すれば不足点が見えてきたり、改善できる箇所が見つかったりします。やってもいないのに先を考えすぎず、今できることに集中しトレーニングする期間が必要です。
華やかな講師や著名なカリスマ講師など人と比べて「あんな講師にはなれない」と自分を過少評価していませんか?著名人と一般人の私たちとでは、やり方が異なります。
自分の良さや研修の特長を分析し、得意なところを伸ばしていきます。ただ、自分の良さは自分ではなかなか分からないものです。客観的なフィードバックがもらえる環境を整えて一歩ずつ歩みを進めればいいのです。
2.ビジネスマナー講師を目指す人のよくある落とし穴
ファーストクラスマインド講師養成講座で、講師のたまごを育てて、見届けてきましたが、ビジネスマナー講師を目指す人が、よく陥る落とし穴があります。
当てはまっている人は要注意です!
2-1. 一人で全部頑張ってしまう人
一人で頑張りすぎてはいませんか。あなたの個性を活かしながらも、上手くいくやり方を真似ていく方が進みは早くなります。
自分でじっくり考え取り組むことと、人から教えてもらう方が効率よく進められることを分けて捉えます。
『登壇しリピートの来る講師になる』という目標をしっかり押さえ、すべて一人で抱え込まず、相談したり、専門家に聞くことで目標達成のスピードをグッと早めことができます。
2-2. いつまでも勉強だけしている人
初めて自転車に乗った時を思い出してみてください。最初は誰かに後ろを押さえてもらい、よろよろして転びながら進みませんでしたか?
何度も繰り返し練習しているうちに、気づいたらいつの間にか乗れるようになっていた…
講師も、慣れや場数が非常に重要です。最初は誰かに後ろを支えてもらいながらでも登壇数を増やすことを考えます。
そのときに、「講師になる!」と決意している人は、進みが早くなります。
出来ないことを探すより、どうしたら登壇できるのかを考えることで、心理的に前向きな状態で進むことができるからです。
「もっと知識を増やしてから」といった完璧主義を横に置き、最初は、60分~90分程度の短い研修から始めます。
未知の世界への最初の一歩は、誰でも怖いものです。勇気を持ち進めるように導いていきます。
2-3. 自分のやり方に固執する人
「それ知っている」「そんなことわかっている」と思った瞬間に、学びは止まります。
素直な心で「自分が知っていることと何が違うのか」「違う側面から見ると新たに取り入れられることは何か」と好奇心を持つと世界は広がります。
経験が全くなくても、素直な心で進んだ方が吸収力が高まり、その過程で「自分らしさ」 が表現されるようになります。
3.今から始める!ビジネスマナー講師の仕事4つの魅力について
いつからだって「講師になる」と決めれば、道は開けるものです。
ビジネスマナー講師の仕事は語りつくせないほどの魅力にあふれています。苦労しながらも20年以上続けてきた視点から、4つの魅力をご紹介します。
3-1. 人材育成を通じて企業の成長に貢献できる
新入社員から管理職までを対象として、外部講師として企業の人材育成に貢献できます。
あなたが伝えた内容を通じて社員が何かに気づき、行動が変われば、企業全体の生産性向上に関わることができます。
貢献できる喜びは、やりがいを感じる第一のポイントです。
私が5年に亘り、接遇マナーを担当した企業では、お客様アンケートの結果が劇的に向上したことがあります。
最初は、マナーを学ぶことに対する抵抗感をあからさまに表現されていましたが、回を重ねるごとに少しずつ受講態度が変わっていき、最終的には成果となって現れました。
3-2. 企業の要望に応えることで自分自身が成長し続けられる
講師は企業の要望に基づき、その企業が抱える課題解決につなげられるように内容を考えて提案することが求められます。
そのため、多くの人と関わりながら、自己研鑽を積み重ねる必要があります。ビジネスマナー講師として登壇しながら成長できることは、やりがいを感じる第三のポイントです。
ビジネスマナー講師を始めた頃の私は、何の資格も持っていませんでした。あるとき、研修会社から渡されたテキストに心理学の一つである交流分析の内容が盛り込まれていました。
独学で臨みましたが、受講者からの質問に明確に返答できず、交流分析協会の門をたたき、学びを深め、新たな資格を取得することになりました。
3-3. 過去の仕事の経験が講師業に活かせる
これまでの実務経験は、職種を問わず役立てることができます。単にテキストに書かれた内容をなぞるように伝えるのではなく、事例や成功体験・失敗体験を盛り込むと受講者の心に届き、あなたならではの研修になります。自分の経験が他者の学びに繋がることは講師としての大きな喜びです。
やりがいを感じる第二のポイントです。
私が客室乗務員だったとき、機内でご立腹されたお客様との10時間にわたるやり取りがありました。これをストーリーにしてクレーム対応研修でお話ししたところ、受講者それぞれが自分の経験と結び付け、納得感が高まりました。
3-4. 初期投資なく講師業をスタートできる
講師業は初期投資を抑えてスタートできる仕事の一つです。前職の経験があり、一定のトレーニングをすれば、早速、講師デビューできて人生が充実していくことは、やりがいを感じる第四のポイントです。
子育て中の方でも、まずは扶養内で働きたい方でも、収支のバランスを保ちながら、活動することが可能です。
個人事業主として本格的に活動する場合、まずは開業届が必要です。もう少し収入 が増えてから開業届を出そうと考えがちですが、開業届を出すことにより決意を確かなものにし、モチベーションを高めていくこともできます。
4.ビジネスマナー講師に必要なスキル・ノウハウ
誰でもやりたいという想いがあれば講師になることができますが、最低限おさえておく前提があります。知識を蓄え、やり方を知り、トレーニングを積むことです。
4-1. 知識はなくても大丈夫
ビジネスマナー講師になるには、まず、ビジネスマナーの5つのポイントを学び、身に付けることから始めます。そこから知識を深めたり拡大したりしていきます。
武道の考え方に、『守破離』という言葉があります。
- 『守』:最初は、師匠の教えを徹底して学び基本を身に付けます。
- 『破』:次に、既存の型を破って自分が良いと思った型に挑戦します。
- 『離』:最後は、師匠の型から離れてオリジナルに進化させます。
ファーストクラスマインド・ビジネスマナー講師養成講座では、私が登壇している 動画を視聴し、最初は真似ていただきます。
繰り返し練習しているうちに自分なりの伝え方や工夫が生まれてきます。
4-2. コミュニケーションスキルを高める
リピートのくるビジネスマナー講師は、一方的に伝えるだけではなく、双方向のコミュニケーションが上手です。
企業側の研修担当者の方とのやり取りでは、講師として熱く語るのではなく、相手の想いを引き出す力が必要です。
研修の場面では、受講者との対話を大切にし、安心して発言でき、失敗しても大丈夫という安心・安全な場を開始前から意図的に作っていきます。
そのためには、個別の声掛けや研修中の双方向のやり取りがカギをにぎります。
4-3. 学び続けることが好き
トレンドや新しい知識に常にアンテナを張り、学び続けることが必要です。特に、変化の激しい現代は、変化する環境に適応できるように知識のインプットが必要です。
マナーには不変のものと時代に合わせて変えていくものがあります。いつまでも、昭和のマナーだけでは、魅力的な研修にはなりません。
4-4. デリバリースキル
「デリバリースキル」とは、話し方、伝え方のことです。
良いアイディアや理論も、伝え方によって受講者が受け取れるか否かが大きく変わってきます。意図的にジェスチャーを使う、間を取るなど、表現力豊かでわかりやすい話し方、適切な『伝える技術』を磨いていきます。
多くの人が間違える伝え方があります。シナリオを作成し暗記してはいけません。
暗記すると「てにおは」が一つ違っただけでも、流れが止まり受講者の集中力は切れてしまいます。また、どんなに抑揚をつけても、読み上げていると受講者の心には届かないのです。
キーワードを押さえた伝え方でトレーニングし、フィードバックをタイミングよく効果的にもらうことで魅力的に伝えられるようになっていきます。
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次回は、『ビジネスマナー講師の具体的な仕事内容と流れ』について具体的にお伝えしていきます。