
新人育成に力を入れる会社で、最近、4月の新入社員の半年後フォローアップ研修が続いています。
研修が始まる前は、硬い表情で、隣に同期がいてもほとんど話さない。静かな張り詰めた時が流れます。開始時間を待つ姿は、居心地悪そうで何とも言えない緊張感が伝わってきます。
ところが、研修が始まり自己紹介をしたり、私が投げかけた問いについてペアで話したりすると、少しずつ変わっていきます。
最初は小さかった声が少しずつ大きくなり、そのうち笑い声が聞こえ、表情が柔らかくなっていきます。
そして気づけば、目が輝いている。
私は、この変化を見るのが好きです。
人は、安心すると少しずつ動き始める
もちろん、研修ですから楽しいだけではありません。
この半年間を振り返り、うまくいかなかったことにも向き合います。
- 「これからどうなりたいか」
- 「そのために何をしていくか」
そんなことも真剣に考えます。
終盤になると、皆さん少しお疲れの様子が見てきます。
でも、最初の緊張した表情とは違います。 一生懸命考え、話し、自分と向き合った後の達成感ある疲れです。
そんな姿を見ながら、人は安心できる場所があると、自分の中にあるものを少しずつ出せるようになるのだな、と感じています。
誰かに話すことで、見えてくることがある
先日の研修で、10分間の休憩に入ったときのことです。
私のいるところに、一人の新人の男性がやってきました。
「研修とは関係ないんですが、少し相談に乗ってもらえませんか?」
仕事とは別のことで、学生時代やり残したことがあり、やってみようかどうしようか迷っている、と言います。
ところが、私はほとんど口をはさむ間がありません。
彼は7、8分、自分の思いをよどみなく話し続けていました。
そして私は、ただ聴いていました。
「相談」というと、誰かに答えを教えてもらうことだと思うかもしれません。
でも、人は自分の中にあるものを言葉にして誰かに話すことで、頭の中が整理されていくことがあります。
自分の話した言葉を、自分自身の耳でもう一度聞く。
すると、
- 「私はこんなことを考えていたんだ」
- 「本当はこうしたかったのかもしれない」
と、自分の中にあった思いに気づくことがあります。
あのときの彼も、私に答えを求めていたというより、話すことで自分の本当の気持ちを確かめ、一歩踏み出すきっかけを探していたのかもしれません。
すでに答えは彼の奥にあったのです。
「自信がついてから」でなくてもいい
これは、新入社員だけの話ではないように思います。
「子育てが一段落して働き始めたい」
「何か新しいことを始めたい」
そう思いながら、一歩を踏み出せずにいる人もいるでしょう。
もう少し自信がついたら。 もう少し子供に手がかからなくなってから。 自分にもできると思えるようになったら。
でも、自信がつくのを待っていたら、いつになるかわかりません。
考えているだけでは、自信がつく日は来ないかもしれません。
最初から大きく動かなくてもいいのです。
誰かに話してみる。 気になることを調べてみる。 興味のある場所へ行ってみる。
そんな小さな行動をしたことで、自分でも気づいていなかった思いが見えてくることがあります。
私自身も、人前で話すことが苦手でした。 それでも一歩踏み出したことで、「こんなこともできるんだ」と知らなかった自分に出会いました。
自信があるから一歩を踏み出すのではなく、一歩踏み出した先で「私にもできるかもしれない」と思えることがある。
今、何かを始めたいけれど、まだ答えが見つからないのなら。
一人で答えを出そうとしなくてもいいのかもしれません。
まずは、自分の中にあるものを誰かに話してみる。
そこから始まる一歩もあるのではないでしょうか。

少し話してみませんか
この記事を書きながら、私自身も一つ、小さなことを始めてみようと思いました。
- 「子育てや仕事が一巡して、自分の人生をもう一度選び直したい」
- 「『何か始めたい』と思っているけれど、私には特別なスキルや実績なんてない……」
そんな風に、ご自身の可能性にフタをしてしまっているかもしれない女性の方へ。
10月・11月、人数限定で個別にお話をお聞きする機会を作ります。
何かすごい実績を語る必要も、考えがまとまっている必要もありません。
あなたがこれまで歩んできた時間の中には、まだ気づいていない素敵な「持ち味」が必ず眠っています。
一人で抱え込まず、まずはあなたのこれまでのこと、これからのことを、少しだけ私に話してみませんか?
誰かに話すことで、あなた自身の「人生の特等席」が見えてくることがあります。 ※詳細は、改めてお知らせします。
あなたの新しい一歩を、いつでも応援しています。

