
- 「あの人、苦手だな……」
- 「初対面なのに馴れ馴れしい話し方をされるとイラっとしてしまう」
- 「私だったら絶対にそんなことしないのに、なぜいつもあんな態度なんだろう?」
職場や日常の人間関係の中で、特定の人に対してどうしてもイラッとしたり、モヤモヤしたりすることはありませんか?
「合わない人」に対して心がざわつくとき、実は私たちの心の奥底から、とても大切なメッセージが届いているのです。今回は、人間関係のストレスを劇的に減らす、心の仕組みについてお伝えします。
目次
相手は自分の心を映し出す「プロジェクター」
「自分だったら絶対にしない」と強く思う相手の行動ほど、激しくイラッとしてしまうのはなぜだと思いますか?
実はこれは、「自分が心の奥に隠している『見たくない部分』や『自分のクセ』を、目の前の相手に映画のプロジェクターのように映し出してしまう仕組み」が働いているからなのです。
普段は忘れている心の引き出しを、目の前の相手がパカンと開けて見せてくる。だから、私たちは強烈な違和感や拒絶反応を覚えてしまいます。
このように、自分の内側にあるものを相手に映し出してしまう心の働きを、心理学では「投影(とうえい)」と呼んでいます。
「受講生からの質問が怖い」その不安の正体
実は、講師として長年教壇に立っている私にも、長年抱えていた「怖さ」がありました。
研修の現場で、少し反発心を抱いているような眼差しで、こちらを試すように「それについてのデータってあるんですか?」と質問をしてくる受講生に出会うと、ドキッとしていました。
「うまく答えられなかったらどうしよう……」と、心の中で不安とモヤモヤが湧いていました。
受講生のみなさん役に立ちたいという純粋な気持ちとは裏腹に、自分の知識のなさを見透かされるような恐怖。でもある時、一歩引いて自分の心を見つめてハッと気づきました。
「私自身が受講生という立場になったとき、講師の方のちょっとした言葉の言い回しや、矛盾点がものすごく気になってしまうタイプだった」ということに。
以前、ある講座で講師の方から「コミュニケーションが苦手な人はどのタイプでしょうか?」と質問を受けたことがありました。その時私は、「ここで言う『コミュニケーション』とは、具体的にどう定義されているのですか?」と質問したのです。「コミュニケーション」という言葉は人によって捉え方が広く、質問が少し抽象的だと思ったからこその、純粋な疑問でした。
そう、私自身の中に「物事を深く、正確に捉えたい」という鋭いアンテナ(クセ)があったのです。
だからこそ、自分が登壇するとき、「受講生も私と同じように、私の矛盾を見つけて責めてくるに違いない」と、自分の鋭さを相手の席に映し出して(投影して)勝手に怖がっていたのだと分かりました。
「なーんだ、私が勝手に作り出した幻を怖がっていただけだったんだ」
そう気づいた瞬間、肩の力がスッと抜けました。
それ以来、鋭い質問をしてくる受講生に出会っても、「あ、この人はかつての私と同じように、物事を深く学びたいという熱心な人なんだな」と、平常心で向き合えるようになったのです。
すべて私が悪いと自分を責めない
ここで、大切な疑問が湧いてくる方もいるかもしれません。
「相手へのモヤモヤがすべて自分の心の映し出しなら、相手が理不尽なことをしてきても、私が我慢して受け入れるべきなのか?」
答えは、「NO」です!
すべてを「自分が悪いのかな」と我慢して丸呑みしてしまうのは、健全な関係ではありません。心の仕組みを知る目的は、自分を責めるためでも、相手を無理に許すためでもありません。
「相手に振り回されている感情のコントロールを、自分の手に取り戻すため」にあります。
イラッとしたり、怖くなったときの2つの対処法
①心のレンズを覗いてみる
まずは「私は自分の中の何を相手に映し出しているのかな?」「どんなマイルールを自分に縛り付けているのかな?」と、一歩引いて自分を観察してみます。
これだけで、怒りや恐怖に任せて感情をぶつけてしまうのを防げます。
②感情を整理して、大切なことは「言葉」で伝える
心が落ち着いたら、相手に対して冷静に接します。相手の行動に問題があるときは、感情的に怒る(攻撃する)のでもなく、グッと我慢する(表現しない)のでもありません。
「私はこう考えているので、次はこうしてほしい」と、お互いを尊重しながら対等に伝えるのです。これは頭で分かっていても、いざその場になると難しいもの。無意識の反射的なクセを書き換え、現場で自然に実践できるようになるためには、本物のトレーニングが必要です。
自分の心のクセが分かると、人間関係のハプニングにいちいち振り回されなくなります。
あなたの人生経験は、すべて誰かを救う宝物になる
あなたが苦手な人は、あなたの心の中に眠っている「もっと自分を優しく受け入れていいんだよ」というメッセージを運んでくれるメッセンジャー。
完璧な人が、完璧な正論を言っても、受講生の心は動きません。
失敗も挫折も知らない完璧な先生の「正しい教科書通りの言葉」よりも、自分の心の葛藤を乗り越えてきたあなただからこそ紡げる「血の通った言葉」が、目の前の人の心を深く動かすのです。
ビジネスルールを教えるだけでなく、人の心に深く共鳴できる本物の講師を目指してみたい、自分の人生経験を誰かのために活かしたいと感じる方は、ぜひ「ファーストクラス・マインド講師養成講座」でお話ししましょう。
あなたの新しい一歩を、いつでも応援しています。

