
「人前に立つと、どうしても緊張して声が震えてしまう」
「受講生からの反発や、冷ややかな視線が怖い」
講師という仕事を志す方、あるいは登壇経験の浅い方から、最も多く寄せられるお悩みがこの「緊張」についてです。
実は、以前ブログで緊張について触れた際も、非常に多くの方から反響をいただきました。
多くの方が、緊張を和らげるために「話し方のテクニック」や「メンタルコントロール」を学ぼうとします。
もちろんそれも大切ですが、今日は私の講座の2期生が教えてくれた、緊張を最小限にし、言葉に圧倒的な説得力を宿す「究極の準備」についてお伝えします。
目次
現場の「痛み」を身体で知るということ
4月の新人研修で、物流や工場勤務の方へのサブ講師を担当することになった彼女。
講師としてはずぶの素人、完全な未経験からのスタートですが、なんと4月だけで9件もの案件を獲得しました。
驚きましたが、彼女が凄かったのは、登壇が決まってからの行動です。
スキマバイトアプリの「タイミー」を使い、自らベルトコンベアの前でクッキーを箱に詰める仕事を体験しに行ったのです。さらにお茶屋さんでの袋詰め作業にも挑戦し、「このまま働いてほしい」と言われたそうです。
なぜ、講師を目指しているのにこんなことをしたのでしょうか。
それは…
「受講生と同じ景色を見るため」です。
受講生がどんな環境で働き、どんな疲れや集中力の限界と向き合っているのか。
現場で手を動かし、単純作業の中で集中力を維持する大変さを、体験したかったと言います。
そして彼女はこう漏らしました。
「現場で働く人の大変さが身に沁みました。
と同時に、初めての作業にドギマギする“新人の気持ち”を味わいました」

緊張の正体は「未知への不安」
私たちが緊張する理由の一つには、相手が「何を考え、どんな仕事をするのか」が見えないことがあります。
研修の場には、さまざまな価値観をもつ受講生がいます。
時には、講師に対して反発心を抱く方もいるでしょう。
かつての私も、そうした受講生と正面から対峙し、力でねじ伏せようとしてしまった苦い経験があります。
しかし、講師としての腕の見せ所は、その「反発」の裏側にある背景に思いを馳せることにあります。
「この人は、どんな学校生活を送り、どんな苦労をして今日ここに来たのだろう」
その想像力の源泉になるのが、彼女のような「泥臭い体験」です。
あなたにとっての「泥臭い経験」とは?
ここで少し、あなた自身に置き換えてみてください。
泥臭い経験とは、
必ずしも工場で働くことや肉体労働をすることだけではありません。
- 苦手な人に頭を下げた日
- 失敗して落ち込んだ夜
- どうしても気が進まない仕事をやり遂げた瞬間
- 逃げずに向き合った対話
- 自分の弱さを認めた経験
- うまくいかない現場で、必死に工夫した時間
こうした“きれいごとではない経験”こそが、
あなたの言葉に深みを与え、
受講生の心をほどく力になります。
テクニックを超えた「あり方」が心を解く
知識を詰め込むだけの準備は、頭を硬くさせ、失敗への不安(緊張)をあおります。
しかし、働く現場を見て痛みを知るという準備は、心を柔らかくし、受講生への「共感」を生みます。
彼女がお茶屋さんで「ぜひ続けてほしい」とスカウトされたのは、単に作業が早かったからではないのだと思います。
その場の空気を読み、誠実に貢献しようとする「講師としてのあり方」が、作業の端々に滲み出ていたからに他なりません。
研修は、生ものです。
どれほど洗練された知識や話し方を身につけていても、現場の空気を吸い、泥にまみれた経験から紡がれる言葉こそが、受講生の心をほどき、場を動かす力になります。
もしあなたが今、何かに挑戦することを前に足がすくんでいるのなら、あえて「遠回り」に見える一歩を踏み出してみてください。
その泥臭い経験こそが、誰にも真似できないあなたの「強み」となり、誰かの心を震わせる最高の武器になるのです。
【まとめ】緊張を味方につける3つのステップ
- 「未知」を「既知」に変えるテクニックより先に、相手の世界を一歩でも体験する。
その「知っている」という事実が、何よりのお守りになりる。 - 視座を自分から「相手」へ移す
「上手く話そう(自分)」から
「相手の痛みを知ろう(相手)」へ
その瞬間、震えは「共感」へと変わる。 - 場数を踏み、生ものを楽しむ
研修は生き物。想定外の反応も「腕の見せ所」と捉える余裕は、周到な準備という裏付けがあってこそ生まれる。
あなたの挑戦を、私はいつも応援しています。
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