『研修本番で緊張してしまい力が発揮できない』こんなお悩みはありませんか。
緊張しないようにしようと思えば思うほど、緊張感は高まります。
講師を始めたばかりの方へ、研修で緊張を和らげる3つのコツをお伝えします。
実践すれば効果が見込めるやり方です。
コツを押さえるだけで、人前で話をする緊張を和らげる効果があります。
緊張感を和らげる3つの方法
私が長年使っている、緊張を和らげる方法があります。
それは、
- 安心をつくり出す
しっかりと準備をする
- 受講者は”カボチャ”と思ってみる
マイナスの内部対話を止める - 緊張のパワーを受講者に向ける
受講者の変容に焦点を当てる
この3つです。
誰でも実践できますので、研修やセミナーの時に試してみてください。
1.安心をつくり出す
人前で慣れないことをするとき、口が渇き、声が震え、それを自覚するとますます緊張度が増していく。
こんな経験は誰にでもあります。
真剣に向き合っているからであり止むをえません。
そうは言っても、過度な緊張は呼吸が浅くなり心身ともに辛くなります。
どうすれは緊張を和らげ平常心を保てるのでしょうか。
テーブルコーディネートの学校で、ティーテーブルの授業を担当していました。
紅茶の基本と実習を含め、全てを90分で伝えるのがミッションです。
紀元前からの茶の歴史を10分で伝えるのは至難の業です。
タイマーをセットして鏡の前で何度も声に出して練習しました。
何を省きどこを強調すれば、分かりやすく時間内に伝えられるのかが徐々に分かってきました。
こうしておけば『緊張』よりも『安心』が生まれてきます。
納得のいく準備が、安心感を生むのです。
2.受講者は”カボチャ”と思ってみる
万全に準備をしたとしても、登壇するときはうろたえることがあります。
話し始めが肝心です。
自分に視線が集中していると思うと、ボーっと上気していき自分の中の悪魔がささやき始めるのです。
「上手くいかないかもしれない」「私をどう見ているのだろう」と、どんどん自信を失い緊張が増します。
冒頭は受講者をカボチャだと思ってみるのも一案です。
客室乗務員の業務の一つに救命胴衣の着用方法のデモンストレーションがあります。
今では動画が流れるのみですが、当時は機種により実演が多くありました。
万が一の緊急事態に備えて、チーフパーサーのアナウンスに説明に合わせ、分かりやすい動きが求められます。
訓練所で声に出して練習を重ねていくうちに、徐々に自分のものになっていきました。
まるでダンスを踊るかのように。
もう大丈夫と思っていましたが、いざ実機でお客様の前で行うとなると、手が、足が、震える…
それを見ていた先輩からのアドバイス
先輩:「お客様はカボチャだと思いなさい」
私:「えっ!カボチャ?」
訓練所ではあんなにお客様が大切と習ったのにと、違和感がありました。
次の機会に試しに、そう思って実演してみました。
自分に集中でき、実演中盤には緊張感が溶け、とても落ち着いていると感じました。
「カボチャ」と心でつぶやくだけでフッと心が緩みます。
自分で自分をおとしめる”悪魔のささやき”を止める効果があります。
3.緊張のパワーを受講者に向ける
外部講師は企業からの要望に応え、結果を出す責任があります。
万全に準備をして、”カボチャ”作戦を駆使しても緊張が全くなくなることはないでしょう。
「上手くいかないかもしれない」「私をどう見ているのだろう」の内部対話に気づいたときには、自分にベクトルが向いています。
何のためにこの場にいるのか、目的を思い出します。
受講者のマインド、行動変容です。
自分のパフォーマンスにばかりベクトルが向いていると忘れてしまいます。
緊張は『真剣に取り組んでいる証拠』です。
真剣というパワーを自分ではなく受講者に向けます。
非日常の研修に参加している受講者こそ緊張しているかもしれません。
受講者の変化にベクトルを向けることで『緊張』は姿を変えます。
良く観察し、課題点を見つけ、どうしたら改善するのかにフォーカスします。
まとめ
例年3月~5月に亘り新人研修を担当します。
体力的に厳しいこともありますが、素直で前向きな姿勢に心洗われる場面が多くあります。
講師になったばかりの頃は、翌日の研修のことが一晩中気になり、緊張のあまり眠れなかったのを覚えています。
人前で話すのは元々あまり得意ではありませんでした。
ですから緊張するのは当然のこと「私は緊張するのだ」と決めつけていました。
慣れてくれば自然に「大丈夫、上手くいく」とプラスの内部対話が起きます。
それまでは、3つの方法で上手に『緊張』を和らげてみてください。
- 安心をつくり出す
しっかりと準備をする
- 受講者は”カボチャ”と思ってみる
マイナスの内部対話を止める - 緊張のパワーを受講者に向ける
受講者の変容に焦点を当てる
最後までお読みいただきありがとうございます。